【解説】鉄不足になると、うつになります。
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どうも♪たむ(@tamu_hinketsu_soudan)です^^
貧血の時、気分が落ち込むと自覚のある方いますか?
生理のあと、気分が落ち込みますか?
論文としてきちんと出るようになったのは、最近の話です。
鉄欠乏症では,疲労,焦燥感,無関心,集中力低下など,うつ病に類似した症状が生じうることが古くから指摘されている.
事実,鉄欠乏はうつ病と関係の深いドパミンなどの神経伝達物質の機能を障害させる.
ー功刀浩「鉄欠乏性貧血とうつ病」Vol .6 No.1, 4.2018,depression Jounal
最近になって、『鉄不足になるとうつ症状がでる。』ことが、理解されるようになってきました。
うつ病と診断されても、実は栄養不足や、甲状腺が原因なんてことがあります。
うつ病と治療法が全く違うのが問題です!
ここでは、「貧血でうつ症状が出る時、体の中では、なにが起きているのか?」を看護師としての知識と資料からまとめていきます。
注意)鉄不足でうつの症状が起こる程度は、体質で変わります。中にはうつ症状のない人もいます。
『そもそも隠れ貧血ってなんだ?』という疑問を解決する記事はこちら!
鉄不足になると、「心」じゃなく「脳」の非常事態に!
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「うつ」「不安」「だるい」
そんな時は、精神科か心療内科に受診しますよね?
精神科は、『心の病を治すところ』と思われがちですが、実際は違います。
「感情」は、「心」ではなく「脳」にあるので、『脳の治療をするところ』なんです。
(精神科を専攻すると、脳の勉強をします。)
「脳」は細かくいろんな部署に分かれていて、なおかつ司令室も完備されています。
とってもチームワークが大事な仕事をしているんです!
なので、どこかの部署が暴走すればおかしくなるし、どこかの部署がサボればおかしくなります。
鉄分は、神経伝達物質を作るのに絶対的に必要なものです。
鉄分が少なくなると、必要な時に神経伝達物質を作れなくなってしまいます!
詳しくは、こちら♪
なので、「鉄分が不足している」という状態は、「神経伝達物質が不足している」という状態になります!
神経伝達物質というのは、ドーパミンやセロトニンなど約100種類もあって、それぞれ役割が違います。
「冷凍物なら、クール宅急便で。」「手紙は、郵便局で。」「大きくて大事なのは佐川で。」と似たような違いがあります。
運送業がものを運んでくれなくなったら、日本経済全体に影響が出てくるように、
神経伝達物質が情報を運んでくれなくなったら、身体全体に影響が出てきます。
神経伝達物質とは、そのくらい大事なものです!
うつな時のキーパーソン
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うつに関わる神経伝達物質は、おそらく3つです。(なんだかいろんな研究があります。)
なんだか「神経伝達物質」という言葉が堅苦しくてウザいので、恋愛にたとえながらご紹介します^^
感情や衝動などをコントロールするのに重要な「3つの神経伝達物質」はこんな人たちです。
筋肉系男子:ドーパミン→興味を持って活発的に動く。快楽を得る。
選べない系女子:セロトニン→感情にブレークをかけて平常心を保つ。幸福ホルモンとも呼ばれる。
啓発本好きメガネ男子:ノルアドレナリン→意欲をあげる。やる気にする。
脳内では、この3つの神経伝達物質が絶妙なバランスを保っていなければいけません。(抜け駆けはなしです!)
この3つの神経伝達物質がバランスを崩すと、うつ・パニック・不安・恐怖・衝動などをもたらします。
「うつ症状が出ている時」=「3つのバランスが不安定」
(他にもいろんな神経伝達物質が関係していますが、今はメインである3つに絞ってお話します。)
1つの神経伝達物質が減るだけでも、身体に影響が出ます。
3つ存在してやっと成り立つという、チームワークのことも考えないといけないのが、脳を理解する時に厄介なところです。
三角関係の恋愛が厄介なのと同じです^^
うつな時、恋愛的に言えば「不倫ドラマ」状態。
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神経伝達物質の3つのことは、よくシーソーの例えをされます。
セロトニン(選べない女子)は三角の所。男子2人はシーソーに乗っている状態です。
出典:https://ameblo.jp/positivementalhealth/entry-12167935807.html
①ドーパミン(筋肉系男子)→興味を持って、活発的に動く。快楽を得る。
②セロトニン(選べない系女子)→感情にブレークをかけて平常心を保つ。幸福ホルモンとも言われる。
③ノルアドレナリン(メガネ系男子)→意欲をあげる。やる気にする。
鉄分は神経伝達物質を作るのに必要なものなので、鉄分が不足していると、必要な時に神経伝達物質を作ることができません。
鉄不足の状態になると、図にあるようなシーソーのバランスが崩れてきてしまいます。
やらないといけないことがたくさんあるのに、、やる気が出ない…
リラックスしたいのに、、ドキドキしてしまう…
そんな状況を作り出す犯人は、神経伝達物質です。
初彼と失恋した時、ショックで泣いてしまったり、イライラしたり、虚しくなったり。いろんな感情になりますよね?
そんな時、ずっとこの状態で過ごすことはありませんよね。
ストレス発散して、いつの間にか、いつもの自分に戻っているものです。
このような感情の変化と、冷静で元気になるにも神経伝達物質は欠かせません!
このように3つの神経伝達物質の役割と関係が成り立って、バランスを保つことで、人は感情をコントロールできるようになります。
そして、感情をコントロールできた暁には、幸せも感じられるという仕組みです!
女子は、2人の男子の様子を伺いながら、絶妙なバランスを保つことで、三角関係を持続させます。
自分も頑張りつつ、2つのバランスをみながら頑張っているのが、セロトニンなのかもしれない…?
まとめ
ここまで、鉄不足でうつ症状がでる時の身体の中について、ご紹介してきました!
・鉄分は、神経伝達物質の原料!
・鉄不足になると、神経伝達物質も減る!
・鉄不足になると、神経伝達物質のバランスが崩れる!
・鉄不足になると、感情のコントロールが難しくなる!
・鉄不足になると、うつになる!
このようなことをお伝えしたい記事です。
たかが「貧血」ですが、そんなところにまで影響をもたらすのが「貧血」です!
また、うつ病の方は、症状が悪化している時よりも、回復してきたときの方が衝動的になりやすいと言われています。
これが、貧血でのうつ症状でも言えるとしたら、気をつけるべきなのは、鉄剤を服用しはじめて回復し始める頃なのかもしれない!?
このことも踏まえ、女子のみなさんに知っていただきたい内容です!
ただし、うつの症状は鉄不足以外に、タンパク質不足や甲状腺・血糖値の問題などが絡んでいることがあります。
いろんな原因が考えられるので、ここに書いたものは1例にすぎません。ご了承を。
ただ、「うつなら、なんでもかんでも精神薬を飲めばいい。」という考えは、完全否定します!
私の体験が証明します!
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!
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